読書。日本を創った12人(後編)

堺屋太一「日本を創った12人(後編)」(PHP新書)を読みました。前編はまだ読んでいないんですが、後編の方が面白そうだったので(^_^;)

 

大久保利通渋沢栄一が取り上げられていることに特に驚きはなかったのですが、石田梅岩が取り上げられていることに驚きました。

 

日本思想系の本を読んだことがある人なら名前くらいは聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、まさか日本を創った12人として取り上げられるとは。中江藤樹吉田松陰ではないんだというところに意外性を感じました。

 

では、その石田梅岩は何をしたのか?それは現代日本人にも多少は残る「勤勉と倹約」の庶民哲学を広めたことだと。著者は、それが現代日本人の美意識、倫理観、生活様式、人間評価に深い影響を与えていると評価しています。

 

どんな仕事であれ勤勉に働けば人格が磨かれるし、遊んでるのはもったいないという意識を日本人に芽生えさせ、勤勉こそ美徳という考えが日本のものづくりが細部にもこだわる日本的美意識を生み出す基になった。それが過剰品質にも繋がっていると。

 

なるほど、そこまで影響を与えているなら、確かに日本を創ったといえるかもしれませんね。

 

なかなか面白い本でした。